Azure で FreeBSD を使う ~VM Depot から FreeBSD 10.2 を展開する~

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FreeBSD って Azure で使えるの?

はい、使えます。

FreeBSD を Azure で使うには、以下のいずれかの方法を取ります。

  1. FreeBSD の公式 VM イメージを使って Azure VM に展開
  2. Hyper-V 環境に FreeBSD をセットアップし、自分好みにカスタマイズした VM イメージを作成して Azure VM に展開

 

今回は FreeBSD の公式 VM イメージを使って展開する方法を試してみます。

FreeBSD 公式の VM イメージってどこにあるの?

Linux や FreeBSD の VM イメージを提供している VM Depot というコミュニティ サイトがあり、Azure の利用者は VM Depot から提供されている VM イメージを、自分の Azure サブスクリプションに展開することができます。また、Azure のユーザーが自分で作成した VM をイメージ化して、VM Depot に公開する機能もあり、ユーザー同士でお互いにイメージを再利用することができます。

VM Depot
https://vmdepot.msopentech.com/

VM Depot を利用する際には、Microsoft アカウント、Yahoo ID、Google アカウントのいずれかでサインインを行う必要があります。

VM Depot で公開されている FreeBSD

VM Depot で FreeBSD のイメージを検索するといくつか出てきますが、公式イメージは FreeBSD Release Engineering Team によって公開されています。2016 年 3 月 16 日時点で公開されている公式イメージは以下のものです。

  • FreeBSD 10.2-RELEASE amd64 (x86_64)
  • FreeBSD 11-CURRENT amd64 (x86_64), snapshot (r284969)
  • FreeBSD 10.1 amd64

FreeBSD 10.2-RELEASE amd64 を展開してみよう

では、VM Depot のイメージを使って FreeBSD 10.2-RELEASE amd64 を展開してみます。

まずは VM Depot にサインインします。その後、FreeBSD 10.2 のイメージのページを開き、”CREATE VIRTUAL MACHINE” をクリックします。

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すると、以下のような画面が出てきて、Azure サブスクリプションのプロファイルを設定してね、と言われます。

201603162

Azure サブスクリプションのプロファイルですが、一般的には Azure PowerShell(Get-AzurePublishSettingsFile)や Azure Cli(azure account download)でコマンドを実行すると、プロファイル情報が保存されているファイルがダウンロードできます。VM Depot の場合、上記のページの中に ”Azure publish settings file” というリンクがあり、これをクリックをすると Azure のサインイン画面が表示されます。サインイン完了後、.publishsettings という拡張子のファイルがダウンロードされますが、これがプロファイル情報のファイルです。ファイルがダウンロードできたら、上記のページの “DRAG & DROP TO SET PUBLISH PROFILE” の領域にダウンロードしたファイルをドラッグ & ドロップで持っていくと、以下の画面が表示されて Azure のサブスクリプション情報が読み込まれます。

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プロファイルが読み込まれると、VM の作成画面が表示されます。

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それぞれの項目の意味は以下の通りになりますが、必要に応じてカスタマイズします。

  • DNS name:VM にアクセスする際の FQDN を指定します(cloudapp.net は Azure が用意する規定のドメインで、変更不可)。VM Depot から VM を展開すると、インターネット経由で SSH ログインができるように展開されます。
  • User Name:SSH でログインする際のユーザー名
  • Password:SSH でログインする際のパスワード。VM Depot では、「大文字・小文字・数字・記号が組み合わさっていて、かつ、最低 8 文字のパスワードを使うこと」 というパスワードポリシーが設定されています。例えば、”P@ssword1” みたいなものが使えますが、すぐにバレないようなパスワードを設定しましょう。
  • VM name:VM のホスト名。FreeBSD のホスト名にはこの名称が設定されます。
  • VM Size:VM のマシンサイズ。お試しだったら A1(CPU:1 コア、Memory:1.75 GB)程度のスペックで問題ないと思います。うっかり Standard_D14_v2 などの大きいサイズを選ぶとマイクロソフトの営業さんが喜びます。
  • Region:VM を展開するリージョン。国内であれば、”Japan West(西日本リージョン)” もしくは “Japan East(東日本リージョン)” を選択します。
  • Storage Account:展開する VM の VHD(仮想ハードディスク)を保存するストレージ アカウント。既存のものを利用、もしくは新規作成のどちらかが選べます。
  • Endpoints:VM にアクセス許可を与えるポート番号の設定。VM はインターネット経由で公開されますので、必要最低限のポート番号だけを設定します。今回は Public Port/Local Port に 22(SSH)番を設定します。
  • Azure Subscription:使用するサブスクリプションを指定します。この設定を変更すると、上記のいくつかの設定がリセットされるので、最初にサブスクリプションを選びましょう。

 

最後に同意事項にチェックを入れ、”CREATE VIRTUAL MACHINE” をクリックすると VM の展開が開始します。

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展開中の進捗は以下のような画面で表示されます。もしエラーが起こって展開が失敗した場合には、VM の設定項目を見直してみましょう。

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VM の展開が完了すると、以下の画面が表示されます。

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展開した FreeBSD にログインしてみよう

PuTTY や Tera Term などで FreeBSD にログインします。

ログインする際のホスト名は、VM 展開の手順で指定した DNS name を使います。これは PuTTY の例です。

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ログインしてみるとバッチリ動いてます。

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ちなみに、Tera Term でログインする際は、パスワードは [プレインパスワードを使う] ではなく、[チャレンジレスポンス認証を使う] を選んでパスワードを入力します。プレーン パスワードははじかれます。

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動いたけどちょっと待て、これ ASM で動いてるんじゃね?

そうなんですよ、よくお気づきで。

Azure の IaaS には Azure Service Management(ASM:Azure ポータルで [クラシック] と表示されるもの) と Azure Resource Manager(ARM:Azure ポータルで [リソース マネージャー] と表示されるもの)という 2 つのモデルがあります。ASM と ARM の違いはいろいろとあるのですが、簡単に言うと、ASM は Azure IaaS バージョン 1、ARM は Azure IaaS バージョン 2 です。マイクロソフトからは、今後作成する VM やストレージ、仮想ネットワークについては ARM を利用することをお勧めしています。今回は ASM と ARM の違いについては触れませんが、以下のページで ASM と ARM の違いについて説明されています。

リソース マネージャー デプロイと従来のデプロイを理解する
https://azure.microsoft.com/ja-jp/documentation/articles/resource-manager-deployment-model/

VM Depot から展開した FreeBSD は、ASM で作成されます。このまま ASM でも使用できますが、ARM で使用できる方法があります。

まとめ

  • Azure で FreeBSD は動きます、公式のお墨付き
  • FreeBSD の公式 VM イメージが VM Depot で公開されているので、これを利用するのが便利
  • ただし、VM Depot で作成した VM は ASM で展開されるため、ARM で FreeBSD を利用するには、もうひと手間必要

 

次回は、今回展開した VM をベースに、ARM で FreeBSD を展開する方法について書いてみます。

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